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現代のアッパーオクターブ事情

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現代のアッパーオクターブ事情

takahiro tozawa

”アッパーオクターブ”という言葉と聞くと、特にギターリストならオクターブファズ、あのジミヘンの金切り声の様な音を思い出す方が多いと思います。そして1990年以降のオルタナ、ヘビーロック等の音楽を聴くとファズ以外の歪みの音の上が面白く出ているギターサウンドを良く耳にする事が多くなってきた感じです。

エフェクター自体の進化やポピュラリティーも幸いして、こちらアメリカから始まったブティックメーカー、ガレージメーカーのブームを経て沢山の種類のエフェクターが入手できる時代だからこそ生まれた様なこのエフェクター、Tentacle(テンタクル)オクターブアップを紹介します!

前記の通り、1990年以降のギター界でのアッパーオクターブの使い方は、過去の限定的な使い方からかなり進化してきてる気がします。単体で様々なオクターブを作れるペダルの数も増えてきて、それがそれぞれのプレイヤーが違った個性の有る使い方をする事に繋がったと思います。

 
 

上の写真の通り操作する必要がある物はスイッチのみ!「細かい設定もできれば良いのに」という願望は抜きとして(笑)。一度踏みつけてもらえば、その”設定”の部分すら忘れさせるアッパーオクアーブが飛び抜けてきます。こちらはEQDのペダルでよく見かけるフレキシスイッチを搭載しているので、モーメンタリースイッチの様に、短い時間使いたい時だけ踏み続けてテンタクルの音が要らなくなったら足を離す。そんな使い方もできるのでお忘れなく!

まずは王道的な使い方としてはGLIM SPANKYの亀本さんの使い方ですね。Tentacleの強み、トラッキングの良さが出て、各ノートが突き抜けてきます。こちらは彼のペダルへのコメント。

「絶対にこのペダルにしか出せない音が出ます。普段のソロを弾く用の歪みペダルの前にセットして、フロントピックアップで12フレット以上を弾いてみてください。ビックリすると思います!」

王道的に”普通な”使い方とは言いましたが、特に他のオクターブアップのペダルを色々試した事の有る方なら時に分かるはず。アナログでここまで綺麗に音楽的に上が出る物ってなかなか無いんですよ。シンプルだから余計そこらへんがシビアに音に出てしまう所なんですが、Tentacleが海外でも人気の理由がデジタル臭くない、アナログで太い、綺麗に、そして音楽的にノートをトラッキングをする。そこがこのペダルの特徴です。ちなみに亀本さんの様に使用している楽器に一番近い部分にテンタクルを置くと(例えば歪み物の前とかでも)オクターブのトラッキングに良い効果を産み、ストレスを感じさせる事無くオクターブが得られますよ。

EQDのペダルはいつも音の振り幅が広いと言いますが、これはコントロールするノブが無いので偶然の産物か?通常はネックピックアップを使って12フレット以上での単音弾きを推奨していますが、他にこんな面白い使い方もできます。”普通な”12フレット以上での使用以外を考えているなら、以下のビデオを参照して指板上いろいろ旅をしてください。単音、コード色々混ぜる事でTentacleの表情がかなり変わるのが分かっていただけると思います!

デモビデオと言えば、説明不要のReverb.comのアンディーのデモ。オーバードライブとの兼用時にTentacleを使うと鼓膜を切り刻むファズの様な音に変身させる事ができます!暴れ狂うリングモジュレーターの様な感じです。コード弾き等で曲を通して使うも良し。曲中の特定の部分でテンタクルを踏んで、過激にアクセントを付けるも良しです。

下のビデオはYouTubeで様々なペダルのデモを行なっているDennis Kayzerのビデオです。テンタクルがユニークなささくれ感を出せるのがわかります。彼の他のEQDペダルのデモも要チェックです!

ホアン•アルデレッテのビデオ。彼のお得意のフレットレスでAfterneathInterstellar Orbiterも兼用しています。Tentacleを入れる事によってシンセベースの音の元になる使い方をしているのが分かります。こちら海外では彼以外にも、シンセベースの音を作る際にこれを元にして行うプレイヤーを多く見かけます。

ホアンの為に有る様なペダル!って書こうと思ったら実はHoof ReaperのOctave部分が先に完成してこのペダルに組み込まれてて、ホアンの進言でオクターブの部分単体のTentacleとしてジェイミーが発売しようと決定したのを思い出しました。有難うホアン。貴方のおかげで俺のアッパーオクターブライフが楽しくなりました(笑)。

上で触れたHoof Reaperですがこんな感じの物です。自身のLed ZeppelinのカバーバンドMr Jimmy Led Zeppelin Revivalや、あのJohn Bonhamの遺伝子を継いだ息子のドラマーJason Bonhamのプロジェクト、Jason Bonham's Led Zeppelin Eveningでジミーペイジ役をこなす桜井さんのデモです!

Muff系とTone Bender系のファズにOctaveを加えられるお得という言葉だけではくくれないイカしたペダルです。これがボードに一つ乗っていれば沢山の表情をあなたの歪みに提供できますよ!

Tentacleの信号経路上どこに繋げるか、指板上どこでフレーズを弾くか。いろんなパターンで試してみましょう!


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Taka Tozawa アースクエイカーデバイセスのカタログ、説明書、SNSやビデオ等の翻訳を行っている。アメリカ、サンフランシスコ在住。ヒップホッププロデューサーDan the Automatorのツアーギターリストでビンテージ機材が大好物。