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マルチメーターを知る5つの方法

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マルチメーターを知る5つの方法

takahiro tozawa

電気信号を使う楽器を修理する人達にはデジタルのマルチメーターは持っていると便利な道具の一つです。修理屋さんのいろんな仕事やツアーにも。差し迫った状況の中ではいつも信頼できます。電気機器に興味を持ったり、自分の楽器の抱えている問題を自分で解決するのに興味がある人達にはマストな物です。 そして素晴らしい事に高額でも無く、ここの例で紹介している私が使っている物はインターネットで2000円前後で買える様な物です。StewMacのサイトでは二つの素晴らしい選択肢が有り、一つはギターの修理でもう一つはアンプの制作等に適しています。

Photo 1

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マルチメーターの使い方の例をいくつか見てみましょう。

  • ギターのケーブルを調べる

  • ピックアップを調べる

  • バッテリーを調べる

  • パワーサプライ、電源を調べる

  • 配線を調べる

ギターケーブルのテスト


ギターをアンプに差し込んでアンプの電源を入れて、ボリュームを上げ、さあ弾こうと思った時に音が出なかった事は誰でも有ります。もし自分一人じゃなかったら恥ずかしい事にもなりかねませんね。いろんな疑問が頭をよぎって混乱する事も良く有ります。アンプが飛んだのか?ギターのジャックが外れたのか?こんな状況に陥った時の混乱や不安から頭を冷やす練習の良い機会で、先ずはあなたのケーブルのテストから始めてみましょう。良くある事で気づかないうちにケーブルが抜けている事も。でも全てのケーブルがしっかり刺さっていても音が出ないなら、ケーブルチェックの為にマルチメーターの出番になります。

ケーブルの導通テストを行うモードに設定し、テスターペンの先端をケーブルプラグの両端の先端に付けます(Photo 2参照)

Photo 2

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もし断続的な音が聞こえるならそのケーブルの配線は繋がっている事になります。次に、ケーブルをいろいろ動かしてみて配線が断線していないか確認します。もしこの時にまだ断続的に音が聞こえるなら、このケーブルはしっかりしていると見て良いと思いますが、もし音が途切れる様でしたら、どこかが断線している事になりそのケーブルは良くありません。その際にはケーブルのアースが取れてるか確認してみましょう。両方のプラグのスリーブの部分をタッチして断続的な音が出るか確認します。(Photo 3参照)

Photo 3

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ピックアップのテスト


私の様にピックアップをしばしば交換したり、中古のピックアップを購入する際には、マルチメーターを使う事によって様々な問題を解決できて金額的な面でも助かります。ピックアップのテストは簡単です。マルチメーターをオーム(Ω)にセットして、赤いテスタークリップをピックアップのHOTリードに繋げ、黒いテスタークリップをアースワイヤーに繋げます(Phote 4参照)。もし4芯のハムバッカーをテストしてるなら、それぞれ正しいワイヤーにクリップを繋げているか確認してください。

Photo 4

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マルチメーターは搭載する前のピックアップの情報を沢山教えてくれます。例えば通常のハムバッカーであれば、8K位がビンテージスタイルの抵抗値で、高出力の物になると25k位まで上がります。シングルコイルですと6K(ビンテージスタイル)から16K(高出力)まで。ビザールギター等のピックアップですと、6K以下の物も多いですが、もし2K以下(それか数字が定まらない場合も)の数字が出ているならそのピックアップは故障している事になります。もし新品のピックアップをテストしているなら、メーカーが公表している数値に(メーカーのサイトや箱に記載されているはずです)近いものかテストしてみましょう。

Photo 5

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Photo 6

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バッテリーのテスト


9Vのバッテリーを舐めてテストする時代は終わってます。そして衛生的でも確実でも無い事を付け加えないといけないかも。沢山のビンテージエフェクターや現在製造されているブティックエフェクター達もバッテリーを使い、そんなに沢山のエフェクターを使わない人達はバッテリーに頼っているかも知れません。お金の節約(そして環境の保護にも)として、バッテリーをテストして、まだ十分にエフェクターで使えるバッテリーを無駄に捨てなくても良い事になります。現在は殆どの人達は最低でもいくつかのエフェクターを使用しますが、それよりも多い数やペダルボードを使用している場合はパワーサプライを推奨します。

マルチテスターがあれば、ほぼどんなバッテリーでもテストできます。AA、9V、リチウムやボタン電池も。マルチメーターをDC Vに設定してください(お使いのマルチメーターにボルテージのレンジの選択ができる物ならそれに見合ったボルテージを設定)。赤のテストクリップを電池のポジティブ(+)に繋げて、黒のテストクリップをネガティブ(ー)に繋げます。マルチメーターにバッテリーの電圧が表示されます(Photo 7参照)。もし9Vのバッテッリーをテストしていて、表示されている電圧が9V以下ならそのバッテリーは弱っており、9Vかそれ以上でしたら大丈夫です。

Photo 7

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おまけ:もし電圧の低いバッテリーを見つけてたら、高いゲインのファズの”バッテリーが死んでいる感”を再現する為に、一つ持っておくのも良いかも知れません。

電源のテスト


現在はパワーサプライを使用している人が殆どですので、それを定期的にテストする習慣を付けても良いですね。特に各エフェクターで必要な電圧が違う場合です。沢山のエフェクターは9Vで作動しますが、それだけでは有りません。12V、18V、そして24Vなんかのエフェクターを見る時も有り、間違えた電源を使用した際にエフェクターの故障の原因になる場合も有ります。これを避けるにはマルチメーターでのテストが良いです。

パワーサプライをコンセントに入れてDC Vに設定しますが、覚えておきたいのが、エフェクターの中にはAC電源を使用する物(昔のBossやデジテック製品)も有りますので、その際はマルチメーターをAC Vに設定してください。赤いテスターペンの先端をアタブターのプラグの穴に入れて、黒いテスターペンの先端はプラグの側面に付けます(Photo 8参照)。

Photo 8

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アダプターから出力される分の電源をマルチメーターで読み取れるはずです(Photo 9参照)。もし読み取っている電圧の数字が突然下がったり、大きくジャンプする場合はアダプターに不都合が有り、ご使用のエフェクターには良く有りません。

Photo 9

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配線を追う


プレイヤーが直面するとても有りがちな事は楽器のアースの問題です。マルチメーターを持っていて、ある程度の基本的な理解とやりたい気持ちさえ有れば、配線の問題を解決する助けになると思います。マルチメーターを導通テストを行うモードに設定しましょう(Photo 1参照)。ここで何をするかと言うと、二つのポットの間の抵抗を調べます。もし少しだけ(数オーム以下の小さい数値です)抵抗が有れば、このポット二つは電気的に繋がっているという事で音が出ます。もし数オーム以上の抵抗がポット間に有ると、回路がオープンになっておりマルチメーターから音は出ません。このテストをする事によって二つの部品が繋がっているというテストができ、また通常繋がっていてはいけない、二つのパーツを発見する手立てにもなります。ここの例ではストラトキャスターの配線を使って、よく有りがちな問題、アースや配線の問題が起きた時の解決法を見せていきます。

導通テストを行うモードに設定し、一つテスターペンをボリュームポットにつけ、もう片方のテスターペンをトーンポットに付けます(Photo 10参照)

Photo 10

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ここでもしマルチメーターから音が出ていれば、この二つのポットは通常通り繋がっている事になります。次はボリュームポット上のテストペンはそのままで、他の部品に移ります。他のポット、スイッチ、ピックアップ、出力ジャック、そして他のケースとしてピックガードの裏全体でアースを取っている物もです(Photo 11、12、13参照)。それぞれの部品のアースが取れていないと簡単にノイズ問題に直面してしまいます。そしてここも触れておきたい所で、ブリッジのアースが取れているかも調べた方が良いと思います。通常は貼られているギターの弦がブリッジのアースとして働くはずなんですが、そうでない時も有りますので。ストラトを例に上げると、アースのワイヤーはトレモロのバネが載っている部分からポットの一つに繋がっています。これをする事によって金属の部品の全てがアースが取れている確認となります。全ての部品がアースに繋がっていて悪いことは無いですからね!

Photo 11

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Photo 12

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Photo 13

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マルチメーターのもう一つの最良の使い方はギターのスイッチを配線をし直したり、新しいスイッチを取りける時です。ここでは例として、通常ギブソン系のギターで見かる3点スイッチの配線の説明をします。(Photo 15、16参照)。先ずは左のスイッチの足の一つにテストペンを引っ掛け、もう一方を右の二つの足に引っ掛けます(注意:その際は真ん中の厚みの有るアースの部分には触れない様に注意してださい。そこにテストペンが触れているとこのテストができません!)。そしてトグルスイッチを右か左とマルチメーターから音が鳴るまで動かしてみてください。その音が鳴るポジションで通電するという事になります。これによって、配線した後にブリッジピックアップを付けたつもりが、ネックピックアップが鳴ってしまう等の間違いを防げます。

Photo 14

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Photo 15

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これ以外にもマルチメーターでできる事は、エフェクターやアンプを開けて配線は信号に興味を持っている方には持っていると便利な事が沢山あります。ギターやベースを弾く人達はこれを一つ持っていた方が良いと思います。リペアショップに駆け込む前に自分で問題を解決できる便利さが有るので。問題を自分で解決できる可能性も有りますしその時の喜びも得られます。安心と達成感が全てですからね。



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Patrick Bensonはカリフォルニア州ロスアンゼルスのギターテックも行うミュージシャン。ギターリペアショップで働くかたわらNine Inch NailsとBeckのツアーにもテックとして同行。バンドCharadeでギターを弾き、ソロ(solo)のプロジェクトやポッドキャスト(Podcast)も行っております。興味のある方は彼のインスタグラム(Instagram)ツイッター(Twitter)をチェック。