Silos（サイロス）一台でディレイはオッケー？
takahiro tozawa
ディレイの残響音にこだわる方々がペダルボード上で数種のディレイペダルを置いているのはよく見る事なんですが（歪みペダルはなおさら！）、みなさんのディレイペダルの扱いってどうでしょう？MIDIが必要だったり、リピートの長さが違うディレイを使うからプリセットが必要だったり。オールドスクールなプレイヤーはしっかりとメンテナンスされたエコープレックスやスペースエコー等のテープエコーをライブで使うなんて妥協をしないプレイヤーも！こんな感じで使いたい物を持ち出せる贅沢な音楽活動ができれば嬉しいですが、まあそういう訳にもいかないですよね。
今でもペダル制作と同様に沢山のライブ活動を行うペダルデザイナーのジェイミーならではの発想で生まれたこのサイロス、マルチジェネレーションディレイ。名前からも分かる様に各年代に代表されるディレイの質感を再現し、最低限ディレイペダルで必要とされる機能をこのコンパクトな筐体に搭載しました。デジタル、アナログ、テープエコーの音が最適にチューニングされてて、プリセットもタップテンポも付いてるサイロスが一つ有れば、あなたのペダルボード上のディレイはこれ一つで足りるのでは？妥協をしろとは絶対言いませんが、このディレイペダル一つ有れば、他のテープエコーもディレイペダル達も使わないで済むかもしれません！
上記のデモの音でも分かって頂ける様に、ギターリストのジェイミーならではのこだわりを見せたのが各モードのディレイの音色がギターその物の邪魔にならないチューニングです。Mixノブの原音とディレイ音の混ざった比率の話では無くて、ディレイその物の音色って事で。クリーン、歪み、激歪みなファズ、ギターのどの音を取ってもギターリスト目線でチューニングされた三モードのディレイがあなたのプレイを引き立てます。
まあ兎に角爆音が大好きなEQDではありますが笑、勿論クリーントーンも大事に捉えてまして。こちらの下のデモではインストバンドApneumoでギターを弾くFuruyaさんが各モードをデモしてくれました。彼の弾くシングルノートのアタック感の有るメロディーに各モードのディレイがそれぞれの良さを出しながら彼の演奏に絡みつきます。ディレイのモードを選ぶ時のコツとしては、Mixでの原音とエフェクト音の比率以外にも、選択したディレイのモードの音色がどれくらい弾いているフレーズのバイブスに合っているかに耳を澄ますと自ずと選択肢が見えてくると思います。
ブログの最後に見ていただきたいのがこちら。ペダルを強制的に自己発振させる機能は付いてないの？って質問がサイロス発売後に良く出てきますが、残念ながらAvalanche Run（アバランチラン）に搭載されている様な機能としての自己発振のモードは付いてないんですが、LiveモードとPresetモードの行き来が足元で簡単にできる事を利用して、このビデオの様な感じでディレイを好きな時に発振させる事も簡単にできちゃいますよ！単なる自己発振やホールドモードと比べても、設定次第ではグリッチーな雰囲気も作れるので、ライブでお客さんの耳を惹くにはもってこいのトリックです！
LiveモードかPresetモードのどちらかをディレイが発信する設定にして、Activeスイッチを長押ししてモードを切り替えるだけ！
このサイズ感でこの音のクオリティーと機能（ブログを出した時点では円安が半端じゃ無くオーマイゴッドなんですが、販売価格も頑張らせて頂きました！）。ありそうでなかったこのディレイペダルSilos（サイロス）、一家に一台いかがでしょうか？
Taka Tozawa アースクエイカーデバイセスのカタログ、説明書、SNSやビデオ等の翻訳を行っている。アメリカ、サンフランシスコ在住。ヒップホッププロデューサーDan the Automatorのツアーギターリストでビンテージ機材が大好物。
