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TOKIE : 昔と今の 機材に思う事。そしてHEA

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TOKIE : 昔と今の 機材に思う事。そしてHEA

takahiro tozawa

どうも!アースクエイカーのタカです!今回のEQDインタビューは皆さんご存知のベーシスト、TOKIEさんです!色んなセッションからお呼びの掛かる彼女ですが、沢山のプロジェクトに対応する音作りなんかはどうしてるのかな?と素朴な思いからインタビューを申し込みました。彼女と知り合ったのは2年くらい前。俺がアースクエイカーの手伝いを始めてから人づてで紹介して頂いたのですが、正直俺のTOKIEさんの印象はオールドスクールなベースプレイでエフェクターをバンバン使う印象が全く無かったので、中尾憲太郎さんが行なった“EQDのペダルを体験できる”イベントで見かけた時はちょっと意外だなーなんて思いました。

俺の地元、門前仲町の肉寿司のお店で食事を取りながらのインタビューでアースクエイカー以外の事も話しても大丈夫ですよ!っと言いながらも他社の名前が出過ぎると「食事の請求が後からきますよ」と釘を刺してからのスタート!

TOKIE:EQDのペダル、まずはビジュアルが目を引くから「使ってみたい」って気持ちにさせられる。

タカ:そう。ウチは専門のデザイナー(Matt Horak. アメコミ、MARVELのThe Punisherを描いており、当社EQDが制作したコミックも彼の作品です!)が居るから、ペダルごとのデザインは全て彼がやってるんですよ。

TOKIE:で、実際ビジュアルだけじゃなくて、実際にいくつか音出してみたら凄く良くて。他のも試してみたくなっちゃって。そういう風になるところが凄いと思います。

タカ:以前は歪み系は使っていたと思うんですけど、いわゆる“飛び道具系”ってのは手を出してなかったですよね?

TOKIE:うん。むしろ飛び道具系は必要なかったし極力使わない様にしてました。

タカ:俺もTOKIEさんの事は知り合う前からずっと知ってまして。色んなプロジェクトを見てて音的にはシンプルな感じで行く人だって理解してたんで。エフェクターでごてごてやる人では無いと。

TOKIE:それが今変わりつつある(笑)。

タカ: 過去に歪み系以外で、変な音が出るエフェクターとか試した事なんか有りますか?

TOKIE:歪み系以外は、コーラスとたまにフィルターとか。サポートの仕事でフィルター系が必要な場合とかは掛けなきゃいけないから。そこ以外は、自分で「これを掛けてみよう!」って気持ちにはならなかった。

タカ:仕事にもよるんでしょうけど、ベースが必要な人やバンドでTOKIEさんの名前が出るときは、“エフェクターをごてごて使ってないベースが欲しい“って時に呼ばれる事が多いのかな?

TOKIE:う〜ん.... 例えば今やらせてもらっているTKさんの時とかは(このインタビューを行なったときはTK from 凛として時雨のサポートでツアーをしておりました)もう今までにない位、色んな音色を使わなくちゃいけなくて。最初は「使わなくちゃいけない音色がいっぱい有るけど、こういう音色を作るようなエフェクター使ってないし...」って感じで。そこから始まってるんです(笑)

TOKIE-main.jpg

タカ:そしたら、話が戻りますが、TKさんからお誘いの連絡が来たときは、向こうは「TOKIEさんはこんなタイプじゃないけど、エフェクターを沢山使った音作りをしてもらえます?」見たいな感じでした?

TOKIE:そんな事は全然無かった。でも私はあまりにもタイプが違ったからTKさんに「なんで私なんですか?」聞いたことがあって「やってみたかったベースがTOKIEさん以外に思いつく人が居なかった」って。だから期待に答えないといけないし、逆に今までに自分がやってきて無かった事なので引き出しも増えるし。頑張ってやらなきゃなって思って。今までに使っていなかったペダルを使って、常に試行錯誤で。そんな風に試行錯誤している中でEQDに出会って(タイミング良かったー!EQD談)。それでEQDのペダルを使ってみたら、今まではベースにペダルを通すっていうのは音痩せのリスクを抱えないといけないっていうのがずっと頭の中にあったのだけど、「EQDのペダルを通しただけで音が太くなる!」って。その後1つ2つ使っていくうちに他の物も試したくなって。

いくつも直列で繋いでも元の音が痩せるって心配をしなくて良いのには驚きました。そこを経てるから今まで知らなかったEQDのペダルを掛けてみて、どんな音になるのかを聴いてみたいという欲が出てきたんです。

タカ:そうですね。あとこれは色んな人が言う事なんですが「弾かされるエフェクターだ」って。海外での評価もギターやベースと一緒で、EQDのエフェクターを“弾く”って感覚で。

TOKIE:そうだよね。みんなそうなると思う。

タカ:TOKIEさんの使っているベースとかアンプについて聞かせて頂きたいんですが。仕事によってチョイスが変わるって感じですか?TOKIEさんと知り合った時はワーウィックのベースをメインで使っている様な印象を受けたんだけど。

TOKIE:TKさんのサポートのタイミングで、自分がいつも使っていたジャズベだとフレットが足りなかったのでワーウィックを使い始めたんです。

で、ワーウィックはフレットの感覚がちょっと狭くて弾きやすい。

タカ:あれはショートスケールなんですか?

TOKIE : 独自な形なので、あれをショートスケールというかどうかは分からないんですけど。 試してみたら軽いし女性向けだなと思いました。オクターブが飛んだりするフレーズも凄い弾き易いですね。

タカ:では今のメインのベースはワーウィックって感じですか?

TOKIE : 今はわりとそうかもです。最近の楽曲って音数が多いものもあるじゃないですか?チューニングをドロップDにするような低いKeyだったり、同期があって隙間が無い様な。音が“ぎゅっ”と詰まっている感じ。仕事で呼ばれるといろんなタイプの楽曲があって。そういう所でオールマイティーなアプローチができる楽器だなって。そして弾く時の感覚が全然違うんです。例えばハイポジション弾く時だと、自分のジャズベだとここ(遠く)にくるんだけど、ワーウィックだとここ(近く)にきて。今目指してる事は急に楽器を変えても違和感なく押さえられる(フレッティング)様にしたくて。やっぱりどちらかに一度慣れてしまうと、ポジションの感覚に違和感があったりとか。どの楽器でも違和感なく弾ける様になれたらと思っています。

タカ:さっきのペダルの話じゃないけど、楽器が変わると“弾かされる”なんて事有ります?ワーウィック弾いた時とかに、「普段はこんなフレージングしないのに」みたいな。俺はギターによって自分の指の行く所が違うのが分かるんだけど。

TOKIE : なるほどねー。特に意識した事は無いかもしれないけど、有るかもしれない。例えば、今このフレーズをこの楽器で弾いてるけど楽器変えたら難しいかもしれない、っていうのは思います。

タカ:俺の友達のホアン(Juan Alderete)もショートスケールのベースにハマってて。楽で速く弾けるからってだけじゃなくて、やっぱりフレージングも変わるから面白いって。

TOKIE : それは凄いわかる。「これだからこのフレーズが生まれた」みたいな。ホアンさんも色んな物いっぱい持ってますよね。

タカ:あいつはいっぱい持ってますねー。Gearキ○ガイ(笑)!ペダルもそうだし。

TOKIE : インスタで見てると全然タイプの違う楽器をいっぱい持ってるみたいだし。

タカ:ウチらはいつも仕事と称して沢山集めております(笑)。

New Project:HEA(ヒア)

 

タカ:それでは今TOKIEさんが始めている新しいプロジェクトの話を!

TOKIE : HEAは私が加入してからはまだライブはやっていないのですが、年末年始でリズムベーシック録りして。

タカ:どういう経緯でメンバーと知り合ったんですか?昔から有るバンドだったんですか?

TOKIE : ギター/ボーカルのアーヴィンが日本語と英語もペラペラなので今のところ歌詞はほぼほぼ英語なのですが。で、彼の弟のアキトがギターで。その2人とドラムのDOIがパーカッションを使って3人で曲創りをずっとしていたみたいなんです。ヒックスビル の真城めぐみちゃんが彼らと知り合い、デモを聴いた時に「ちゃんと形にして世に広めるべきだ」ってことで彼らの背中を押して。2017年の8月に下北の小さなライブハウスでライブがあった時、彼女がコーラスで参加しているので誘ってもらって観に行ったんです。誘ってもらった時は翌日がライジング(ライジングサンロックフェスティバル)だったので、断ったんですよ。でも、その時に教えてもらった彼らのWebサイトにあったデモを聴いたら、すごく良くて「ヤバい、これは行かないと」って!その時はライブだけ観て、それから次のライブを観に行ったのが10月の終わりだったかな。そのライブの後にみんなと話をしてすぐベースをやるって事になり、そこから急にアルバムを作ろう!って事になってその数日後からプリプロを始めてました。

(ちなみにTOKIEさん情報で、彼らがプリプロの時にアースクエイカーのペダルにかなりハマったそうで、現在もウチのペダルを使って頂いてます!)

アーヴィンのペダルボード。Afterneath、Ghost Echo、Palisades、The Depthsを使用。

アーヴィンのペダルボード。Afterneath、Ghost Echo、Palisades、The Depthsを使用。

アキトのペダルボード。Avalanche Run、Pitch Bay、The Wardenを使用。

アキトのペダルボード。Avalanche Run、Pitch Bay、The Wardenを使用。

 

タカ:それでは今のバンドのラインアップ的にはどんな感じですか?

TOKIE : ボーカルギター、ボーカル、ギターコーラス、ドラムパーカッション、と私がベースとコーラス。

タカ:バンドの曲調的にはどうですか。落ち着いたメローな感じ?

TOKIE : まず、ボーカルと楽曲の世界観が恐ろしく良いんです。すごく聴かせる感じでテンポもゆっくり目な曲が多いですね。ただギターがノイズギター!

タカ:!!!ゴメンなんか今俺笑ちゃったけど、TOKIEさんの話口調から全く違う所に行ったのでビックリしちゃった。ノイズギター!(笑)。

TOKIE : でも聴いたら分かるから。凄くマッチしてる。

タカ:レコーディング全体の感じはどうでしたか?みんなで集まって録音?それともみんな個別で録音しました?

TOKIE : 年末年始のリズム録りは、レコーディングシステムのあるいわゆるリハーサルスタジオでやりました。ブースがないのでドラムとベースは別々に。後のRecはHEAのスタジオだったりそれぞれで録っています。

タカ:Tokieさんや真城めぐみさんは百戦錬磨のセッションプレイヤーですが、今回のプロジェクトのメンバーは若い人達だし、知り合ったばかりのメンバーですよね?そこらへんのケミストリーなんかは?

TOKIE : 相性が良いんでしょうね、良いケミストリーしか起きていないと感じています。もうずっと一緒にやってきているよな錯覚を起こしてしまう事も。

タカ:TOKIEさんの使用機材を分かるだけ教えて頂ければ。

TOKIE : アンプはTC Electronicで、ヘッドがTC RH750でキャビがTC RS112。ベースはWarwickとアップライトはカラザースを使いました。

タカ:使われたEQDのペダルって?

TOKIE : Bass→Palisades/Hoof/Sea Machine/Night Wire/Ghost Echo

タカ:レコードリリース後のバンドの活動予定は?

TOKIE : 7/6リリースワンマンライブ、以降もコンスタントにライブをやっていく予定。11月にもワンマンライブを予定しています。

タカ:それではお気に入りのアースクエイカーのペダルなんかの話を伺えればと。

TOKIE : さっきも話してた歪み系位しか使わなかった私が、ピッチベイにめっちゃハマってるんですよ(笑)。

タカ:マジー!?

TOKIE : もうホントに楽しくて!エレキベースで結構使っています。

タカ:ハモらせて使う感じですか?

TOKIE : いや、オクターブ上と下を出す感じで使ってます。

タカ:結構歪ませます?

TOKIE : そうですね。やっぱ音の変化が分かるペダルなので音を増幅させたいパートなんかで。

タカ:(やっぱりTOKIEさんと言えばアップライトも!)アップライトベースには何か試して頂けました?

TOKIE : アップライトではいろいろ試したんですが、アコースティックライブの時にGhost Echoを使ってみたんだけどそれが凄いハマっちゃって。今、けっこう使っています。

タカ:有り難う御座います!

TOKIE : HEAでのアップライトの時も。テンポがゆっくり目でシンプルな曲が多いから、ペダルを使ってもう少し面白い世界観を出せる様に色々試しているところです。アップライトにGhost Echo。ハマってます。

タカ:俺もあれは好きです。

TOKIE : あとベーシストで好きな方が多いかもしれませんが、Palisadesはかなり使ってます。

タカ:歪み用ですね?

TOKIE : はい。以前の歪み系はギター用のチューブスクリーマー、そこからRODENBARG GAS-808に変わって˝メインで使っていたのですが、アースクエイカーに出会ってからはPalisadesも使っていて、音色の違う歪みとして兼用しています。

タカ:ちなみにPalisadesの使い方って?

TOKIE : ゲインBは今は使っていないけど、AとBoostを使ってます。Palisadesは特に和音を出す時に使ってる。

タカ:いやーホント、EQDのペダルがTOKIEさんの殻を破った様で嬉しい(笑)。さっきフィルター系の話が出たけど、ワウとかって使います?...あ!待って。TOKIEさんハイヒールでステージ立つからワウ難しいですよね!

TOKIE : ははは。無理無理!

タカ:最初に買ったベース、アンプ、ペダルとかって覚えてます?

TOKIE : 最初のベースは高校生の時に使ったTOKAIのジャズベース。

タカ:あ、その時からもうJタイプなんだ?!

TOKIE : そう。私はもうずーっとジャズベ。

タカ:そうですねー。俺もTOKIEさんを思い浮かべるといつもジャズベが頭に出てくるなー。

TOKIE: 後で気がついたら「あ、ジャズベしか弾いてきてない」って。

タカ:ジャズベの良い所を見つけたから?

TOKIE : 高校生の時はPタイプもJタイプも分からなかったから、見た感じでジャズベを選んで。そこから無意識にずーっとジャズベを選んで弾いてきてるんですよね。

タカ:TOKIEさんは活動歴も長いので“自分の音”ってのは理解してると思うんですが。俺のTOKIEさんのイメージって“ブリブリ”行く感じでは無くて、あと俺はベースプレイヤーじゃないので何となく、感覚でしかベースの音を捉えられなくて。例えばジャズベを選ぶ理由ってTOKIEさんからするとPベースは音的にロック/アグレッシブ過ぎる(勿論セッティングにもよりますが)とか理由も有るんですかね?

TOKIE : いや、多分感覚的にずっとジャズベの音が好きで使ってたんだと思います。ただ、音楽ジャンルや使う楽器も含めて色んな引き出しを持っていたいので、今はプレベも弾いてます。

タカ:ネックのタイプの好みって?やっぱりPは太いネックって所で敬遠する方もいる様ですが。

TOKIE: そうですね。でも最近のプレベはそんな事もなく、わりと違和感無く弾き易いのが多いですよ。

タカ:指板の好みって有ります?ローズとかメイプルとか。

TOKIE : 特にこだわりは無くて(笑)。弾いた感じと出音が良ければそれでオッケーですね。ごめんなさい、そんなに楽器の事に執着しないし知らなくて(笑)。

タカ:いやいや、それでも“TOKIE”さんって音がしっかり成り立っているんで大丈夫です(笑)。いちいち機材の事ウルサい人達いるじゃないですが。でも結局は出音が全てですからね。

TOKIE: そうなんですよね。配線とか電源変えたりして音が変わるっていうのはもちろん体験していますよ。でも最終的には何を使ってるからカッコ良い、ではなくて出てる音やエネルギーが良いからカッコ良いって思うんです。でもジャンルによっては隙間がたくさんあって、一音一音正確に聴こえるようなのもあるので、そこを拘る意味は理解できますよね。

タカ:さっきのワーウィックのベースピックアップはJPタイプでしたっけ?

TOKIE : あれはJタイプです。パッシブで凄く良いんですよ!ブランドのイメージとしてアクティブって思う人が多いと思うんですけど。

タカ:アクティブのピックアップは好きじゃないですか?

TOKIE : 昔に何度か試しているんですが、ここまで機材の性能が変化してきてアンプやペダルで音を持ち上げる事が出来るところに“アクティブのピックアップ”っていうのが私にはいっぱい感があって。だから今はパッシブが良いなってところで落ち着いています。

タカ:ナルホド。それでは最後に、以前はシンプルな音作りを行なっていたTOKIEさんがEQDの新しい音と出会った様にウチのペダルに興味が有る人達に一言頂ければと思うんですが。

TOKIE : 自分の音の世界を広げるって意味で、アースクエイカーのペダル達って本当に魅力的だし、新しい自分の音が発見出来るので使わないのは損だと思います。いろんな所で見かけると思うので是非試してみて欲しいです。

TOKIEのペダルボード。数有るプロジェクトで使用している一部のボードで、このセットアップにはPalisades、Pitch Bay、Ghost Echoを使用。

TOKIEのペダルボード。数有るプロジェクトで使用している一部のボードで、このセットアップにはPalisades、Pitch Bay、Ghost Echoを使用。

TOKIEさんのもう一つのプロジェクトLOSALIOSのメンバーと行なったEQD Session


このブログ上で紹介したペダル達

 
Taka Tozawa アースクエイカーデバイセスのカタログ、説明書、SNSやビデオ等の翻訳を行っている。アメリカ、サンフランシスコ在住。ヒップホッププロデューサーDan the Automatorのツアーギターリストでビンテージ機材が大好物。

Taka Tozawa アースクエイカーデバイセスのカタログ、説明書、SNSやビデオ等の翻訳を行っている。アメリカ、サンフランシスコ在住。ヒップホッププロデューサーDan the Automatorのツアーギターリストでビンテージ機材が大好物。