Swiss Things:せっかくアンプ2台あるなら使ってしまおう!
takahiro tozawa
みなさんはこのSwiss Thingsをもう試されましたか?商品の細かい所はここで見てもらうとして、まず私日本人からの目線でこのペダルを見た時にすぐ思いついたのが、日本でバンドやってた時のスタジオで良く見かけたローランドのジャズコとマーシャルのJCM800(歳がバレちゃう!)。もし今でも日本で音楽活動しててスタジオとかライブハウスのアンプを使わなければいけないなら、間違いなくSwiss ThingsのAB-Y機能をフルに利用してアンプ2台と音作りをしてますね。今住んでるアメリカでは特にライブの時にアンプは基本的に持ち込みなんですが、日本の様にライブハウスに常にあるジャズコとマーシャルなんかで納得できる音が出せるならアンプ持って行く手間掛かりませんしね!俺のアメリカのリハーサルスタジオは3階にあってエレベーター無し!フェンダーのスーパーリバーブとかツインなんかライブで使いたい時なんかもう腰が心配でたまりません(笑)。
で、意外と知られていないのがアンプ(スピーカー)を複数使う時に起こる位相のズレで起こる音の変化。どの様に位相の変化が生まれるか簡単に説明すると、スピーカーが音を発する時ってスピーカーコーンが前後に動きますよね?その最初の出だしの所で問題は発生するんです。もしスピーカーの+とーの端子に9ボルトのバッテリーを付けられる環境がある人はそれを試してください。スピーカーコーンが「ボンっ!」っと動きますよね?その時にスピーカーコーンが前に出るか、後ろに動くか注意深く見てください。複数のスピーカーを同時に鳴らした時にこのスピーカーの動きが同じタイミングで同じ方向に動いてないと位相のズレが発生してショボい音になってしまうんです。
*こちらStereo Sound onlineの位相の部分を扱ってる所を参照にしてください
サウンドウェーブがスピーカーから始まるタイミングが同じじゃないとダメ、って言えばこのイメージを見てもらって分かりますかね?要するにスピーカー2個使ってて片方のスピーカーコーンが音の出だしの頭で前に出てるのに、片方は音の出だしの頭で後ろに引っ込むとそこで位相のズレが発生します。ではそうなると音にどう影響が出るのかって?こちらのビデオをご覧ください。極端な例で音の違いがわかりやすいと思います。ステレオ環境で聞いてくださいね。位相がズレていると音がスッカスカですよね。
もし自分のアンプなら位相を直すのにスピーカのワイヤーの端子の+とーを逆にすればオッケーなはずです。使ってるスピーカーの位相を全て合わせてください。これでAB-Yどれで使っても問題の無い音で演奏できるはずですよ。
自前のアンプが無いんだけど...
さあこれでアンプを2台使用の際にこの位相が重要なのは分かって頂けたと思います。がーーー!スタジオやライブハウスのアンプのスピーカーの配線勝手に変えちゃうなんてまずできないですよね!ある程度のライブハウスなんかではPAの卓の方で位相を変換できるスイッチが付いてるので外音的には問題ないんでしょうけど、ステージ上の音はやっぱり気持ち悪いですよね。そこで重宝するのがこのスイッチ!Output Bの位相をSwiss Things上で変換できる物です!Swiss Thingsを介してアンプを2つ使ってるなら是非これをチェック。さっきのビデオみたいにアンプを2つ使った時に音がスカスカになる様でしたらこのPhaseスイッチを押して見ましょう。位相のズレが解消されてサイコーの音に変わるはずです。
おまけ
ちょっとだけ最後に。Swiss Thingsを使ってる方でLoop 1とLoop 2の同時押しの際にBoostも足に引っかかっちゃう方って居ますか?俺だけかな?これ日本でも買えますけど、この高さの有るスイッチのキャップを使えばLoopスイッチを同時に押してもBoostのスイッチには足が掛からないから同時押しがしやすくなりますよ!これと逆でLoopの同時押しはしないけど、Boostのスイッチを踏む時にLoopのスイッチに足が掛かってしまうって人はBoostにこのキャップを付けて高さを稼げば他のスイッチを踏む心配が減りますよ。
みなさんのSwiss Thingsの使い方を是非ウチらにも教えてください!
Taka Tozawa アースクエイカーデバイセスのカタログ、説明書、SNSやビデオ等の翻訳を行っている。アメリカ、サンフランシスコ在住。ヒップホッププロデューサーDan the Automatorのツアーギターリストでビンテージ機材が大好物。