ジョー・ゴールデンのTech Talk アースクエイカー仕込みのペダルボード作り
takahiro tozawa
この前のブログ、パワーサプライVSバッテリー は読んで頂けましたか?そのついでと言ってはなんですが、今回はアースクエイカー流のペダルボードの作り方をお見せします!
あと後半で、オマケでウチの社員の機材なんかも紹介しますね。
1 仮組み込み
まず、使いたいペダルをどんな風に並べて、どれ位のスペースが必要か見る為にテーブルや床に並べてみる。もしその際に全てのペダルを接続出来る分のパッチケーブルが有れば繋げてみて、仮に組み込んだセットアップが自分に合うか見てみる。ペダルの間の隙間と、実際に使用する際の使い勝手を考慮してみましょう。
ペダルを接続する際に余分な長いパッチケーブルを使わなくて良い様なペダルの接続順を考えてみましょう。全てのペダルを置く場所と接続順が決まったら、全体のサイズを計りましょう。そうすればどのサイズのペダルボードをオーダーすれば良いか分かります。
人によっては、平らなボードが好きな人も居ますし、斜めに傾斜しているものが好きな人も居ます。2段重ねの物も有りますよね。EQDで普段使ってる物はPedaltrain社製の物です。
ケーブルの引き方も考えておきましょう。ボードの下でパッチケーブルを回すか、ボードの上部で回すか。
一回擬似的にペダルを組み込んで見ましょう。特にペダル間の隙間に注意してください。パッチケーブルを差し込んだ際の先端の突き出る部分も計算に入れておかなければいけないので。
2 買う前に考える
これはみんな通ってると思いますが、色々考えながらインターネット上で買い物してるときは、「これで全て揃ったから、支払いページにいこう」ってな感じになって、つい重要な物を忘れがちです!この間違いを侵さない為に、以下の簡単なリストを作りましょう!
ペダルボード
パワーサプライ/パワーケーブル
ケーブル関係
ジップタイ等のケーブルをまとめる物
ベルクロや両面テープ
使いたいペダル
3 電源とケーブル
電源を購入する時は以下の事に注意しましょう
何個電源が必要か(ペダルの数分)
パワーサプライの最大電源出力(各ペダルの消費電源を調べて同形を計算する と良いでしょう)
ペダルに使用する電源ケーブルの数
ペダルの種類によってはスタンダードなケーブルが使えないものが有るのでそれをチェック
パワーサプライがペダルボードに搭載出来るかどうかの大きさをチェック
お気に入りのケーブルを選びましょう。ハンダ付けが必要な物でも、ハンダ無しで作れるものでも構いません。色んな種類のパッチケーブルが有り、一長一短も有りますので、インターネットを利用して色々調べてみるのも良いですね。
必要な分だけベルクロとケーブルを束ねる物も揃えましょう。個人的には3Mのデュアルロックファスナーが好きですね。裏に両面テープの付いてる、ケーブルを束ねる物を固定できるベースも有ると便利ですよ。(上の写真のプラグの周りに有る黒い四角い物です)
4 組み立て
ここまでで全ての部品は揃っているはずなので、それではボードを組み立てましょう!
パワーサプライを入れる
パワーサプライを組み込む際の場所決めには最新の注意を払ってください。パワーサプライから全てのペダルへパワーケーブルが届かないといけませんし、パワーサプライから出てる電源ケーブルも、ボードを足下に置いた後にコンセントの抜き差しが簡単にできる位置に置きたいからです。当社では通常Voodoo LabのPedal Power2 Plusを使用します。
再接続の時や、ペダルに電源を送るパワーケーブルに何か問題が有った時に電源の元が何処か分かり易い様に、パワーサプライの電源の元に名前を付けておくと結構便利です。これ以外と必要無さそうですが、いざペダルから音が出なかった時に焦ってケーブルの抜き差しを全部しなきゃ行けないときが有る時が来ると思うので。ステージに立って「いざっ!」って時にそんな経験した事有りません?考えただけでも怖い...!
ペダルをボードに載せる
僕は仮組み込みのイメージを基本にして、ペダルにベルクロを貼付けながら1つ1つボードに置いて、パッチケーブルを繋げるのが基本の組み方です。その際はペダル間のスペースもチェックしてください。
ベルクロを張る際のサイズと、歯の付いてる方、柔らかい歯が食い込む方がボードかペダルのどちらに来るかもここで決めなければ行けません。上記で説明した様に、ペダルを置く場所、スペースを再度確認して行ってください。ベルクロの両面テープの粘着力が落ち着く前に、ペダルをボードから剥がしすぎるとベルクロの両面テープの粘着力が落ちて使い物にならなくなるので注意。これも経験した方が多いはず!
電源とパッチケーブル
パワーサプライからの電源ケーブルをペダルに引きましょう。全ての電源ケーブルがペダルまで届くのを確認したら、ナイロンのジップタイ等を使ってケーブルがボードの裏で綺麗にまとまる様に束ねましょう。
電源部の配線が全て終わったら、ペダルのインプット部に仮でケーブルをさして(ケーブルが”IN”に刺さってないとスイッチが入らないので)パワーサプライをコンセントにさして全てのペダルがオンになるか確認しましょう!
全てのペダルがオンになるのを確認したら、今度はパッチケーブルの組み込みです。
もしハンダ付け無しのパッチケーブルを使うなら、接続順から見てボード上の最後のペダルから配線を始めて、そこから一つ一つパッチケーブルをボードの最初のペダルに向かって接続して、その都度アンプから音が出るか確認する事をお勧めします。
何故かというとご存知の方も居ると思いますが、この種のケーブルは便利なんですが、ハンダ付け無しのケーブルはケーブルの先端をシッカリ水平に切ってプラグに入れないと接続不良で信号がちゃんと通りません。パッチケーブルを全て接続した後にボード上のペダル全てを確認しようとしても、パッチケーブル1つがダメなだけでどこで断線してるのかが判断しづらいんです。ですので、配線上最後のペダルから1つ1つパッチケーブルを付けて、ペダル1つ毎に音を確認したいんです。
パッチケーブルを全て組み込んで全てのペダルの音が出る事が確認できたら、前記のペダルのパワーケーブル同様、必要に応じてナイロンのジップタイ等を使ってケーブルをボードの裏でまとめましょう。
完成品です!
オマケ(Rigs of EQD)
今回のRigs of EQDはチャップマン・スティックの達人!Warr Guitarを使用している当社のMorgan Phelpsです!
モーガンはEQDのビルダーの一人で彼はとても正確で効率の良い仕事をする奴です。二人の子供のお父さんで、旦那さんでもあり、いつも色んな音楽を熱心に研究しています。彼のバンド、Co_Conspirator の音を聴いて頂ければ分かると思いますヨ!
Warr Touch Guitars:
12弦のRaptor Series(パドゥクボディー、メイプルネック、パーフェローフレットボード。ピックアップ、コントロール系はバルトリーニ)
12弦のArtist Series (スワンプアッシュ/ウォルナットボディー、メイプル/ウェンジ/タララネック、タララフレットボード、ピックアップ、コントロール系はバルトリーニ)
チューニング
ベース側:ADGCBb (低から高)
メロディー側:BEADGC (低から高)
各ベース、メロディー側に個別にピックアップとコントロールが付いてます。
アンプ
MarkBass Little Mark II ベースヘッド2基
Euphonic Audio VL-108キャビネット2基(ソロとレコーディング時)
SWR Triad(ベース側)SWR 212(メロディー側)(バンドのライブ時)
ペダルボード
ベース側 – EQD TalonsとエレハモLittle Big Muff
メロディー側 – EQD Bit Commander、Reinbow Machine、Disaster Transport Sr、Afterneath、TC Electronics Dark Matter、Ernie Ball Volume Pedal
ベース、メロディー側共通 – Line 6 DL-4、NUX TimecoreとModcore、BOSS RC-300ループステーション、上記は全てステレオ接続
こんな感じで今日は終了!ペダルボードを組む時のコツとか有ったら是非EQDにも教えてください!では!
Joe
ジョー・ゴールデン(Joe Golden)はEQDのサーキットビルダーで、アンプの製作も行います。Bernie Worrel (Parliament / Funkadelic, Talking Heads), Chrissy Hynde, and the Dirty Dozen Brass Band等とレコーディングやツアーを行い、現在はthe Mark Leach bandでギターを担当。フェンダー公認のアンプ修理技師でも有ります(ちなみにアースクエイカーのあの白いアンプは彼の製作です!)。オハイオ州アクロン在住。